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glad street

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Smileクリエイター

“自分自身が楽しむ、
愛のあるサービスを
心掛ける”ことが
愛されるお店になる秘密

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今回ご紹介するスマイルクリエイターは東京・丸の内にある「丸の内 酢重ダイニング」の店長・阿部 誠(あべ まこと)さん。

来店されたお客様を笑顔にする秘訣とは何なのでしょうか。接客する時のポイントや普段から心がけていることを阿部さんに伺いました。

これまでの接客のご経験を教えてください。

−−高校生時代に温泉旅館で仲居さんのようなアルバイトをしていたのが接客業の始まりです。
そこで働いている時がものすごく楽しくて。湯治宿だったので地元の年配のお客さんが多くいらっしゃいました。掃除や配膳など仕事がたくさんあって忙しかったのですが、おじいちゃん・おばあちゃんからチップをかなりいただきました(笑)
一生懸命がんばるとありがとうという言葉やチップというご褒美で評価してもらえるというのが嬉しかったですね。

高校を卒業して、地元の焼肉屋に就職しました。焼肉屋で働いて1年くらいでもっと楽しい仕事があるはずだと思い、意を決して東京へ。
東京で最初に働いたお店は六本木にあったレストランです。いろんな飲食を見てみたかったので、その後いくつかのお店で経験を積んで、こちらの酢重ダイニングに来ました。

接客する上で気を付けていることはありますか?

−−自分自身が楽しむことです。自分が楽しんでいると自然と笑顔が出てきます
感じよく心のこもった愛のあるサービスが必要だなと思います。これが自然にできればお客様にも喜んでいただけるはずです。サービスには何が正しいというのはありません。やれることを精一杯して、楽しんでくださいという思いをどれだけお客様にぶつけられるかですね。

もちろん楽しもうとしていても失敗してしまったり、お客様からお叱りの言葉をいただくこともあります。それは真摯に受け止めつつも、一晩寝ると忘れてしまうので仕事が嫌になってしまったことはないですね。自分のモチベーションが下がると周りのスタッフにもそれが伝染してしまいます。

前向きに捉えるように意識しています。顔色を伺われながら仕事をするのも良くない空気となってお客様に伝わってしまうので、仕事中は怒らないようにしていますね。気を遣うべき相手はスタッフ同士ではなくお客様です。

一緒に働くスタッフに普段から言っていることは何ですか?

−−「感じ良く、愛を込めて」これしか言ってないですね。別に不器用でも失敗してもいいんです。一生懸命さがお客様に伝わればいいと思います。
のびのびと働いて、お客様に感じ良く、愛を込めて接してくださいというのを常に言っていますね。うちで働くスタッフは本当にみんな真面目でしっかりしていて、仕事中僕が一番楽しんでいる気がします(笑)。やはり全スタッフが対等の立場で働かないといいお店にはならないと思います。

当店では細かい業務マニュアルは作っていません。目の前のお客様をおもてなしするためには、何が必要か、何をするべきかを一人一人自分の頭で良く考えてもらいます。それはもちろんお客様によって異なりますので、きちんと考えて実践するというのを大切にしています。マニュアルがない分、スタッフ同士のコミュニケーションを密に取る必要がありますが、それがいいお店の雰囲気を作り出していると思います。誰かがではなく全員がチームとしてお客様をおもてなしできるのが強みですね。

また、酢重ダイニングをはじめ、当社のお店にすべて共通している考え方で「自分の家族や大切な人を自宅に招いておもてなしする気持ちでお客様と接しよう」というのが基本にあります。このようにお客様一人一人をもてなすということを社員だけではなくアルバイトスタッフにも理解してもらっています。大学生のアルバイトは卒業まで辞めない人が多いですね。就職で辞めてもお店に食べにきてくれます。

お客様からうちで働くスタッフはいきいきしていると言われると嬉しいですね。あと、スタッフのご家族が来店した際に、ご家族から「うちの子が家に帰って、バイトが楽しいといつも言っています」なんて聞くとすごく嬉しいです。

商業施設に入っている飲食店は流れ作業だったり、冷たい印象をもたれることが多い中で、当店は新丸の内ビルの中にありながら、こんなにアットホームであたたかい雰囲気です。一度お越しいただくとその空気感を体感していただけると思います。

お客様からもらった言葉で嬉しかったのはどんな言葉ですか?

−−たくさんあるのですが、最近だとお客様からお手紙をいただきました。
感謝のお言葉をいただけるだけでもありがたいのに、直筆で便箋3枚にも渡って書いていただけるなんて本当に嬉しいですね。毎週のように来店いただいているお客様からの心のこもったお手紙は宝物です。料理が美味しいとかサービスが良かったと思っても、口に出してくれるお客様は少ないですし、ましてやお手紙をいただくなんてほとんどないことなので感動しました。

普段から帰り際にお見送りをするとスタッフのサービスが良いとお褒めの言葉をもらうことが多いので、その都度スタッフに共有し励みになっています。

また、別の常連様のお父様が病気で入院されたとき、
「元気になったら酢重ダイニングに行きたい」とおっしゃっていたというのを聞きました。

お父様は退院したら家族みんなで酢重ダイニングに行くことを楽しみにされていたそうです。ところが退院が叶わぬままお父様は亡くなられてしまいました。その後2週間ほどしてご家族みんなで来店してくれたんです。その時にお父様が亡くなってしまわれたこと、そのご家族にとって酢重ダイニングはとても大切な存在なのですと泣きながらおしゃっていただきました。

当店をそのように大切な場所としてくださり、感慨深く、大変ありがたいと思いました。

SHOP DATA

旨酒・料理 酢重ダイニング《新丸の内ビル》

東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング5F

03-5224-8686

https://www.suju-masayuki.com/shops/marunouchi.php