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glad street

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Industryアーティスト

食の真実を伝え続けて、安全で健康な食品が手軽に取り入れられる世の中に

GladStreet
住所     :茨城県つくば市研究学園5-15-7

TEL    :0298-95-3815

URL   :https://easyvegan.jp

会社概要:飲食事業及び食品製造事業

オーガニック、ヴィーガン、エシカルなど、食品や化粧品に体にも地球にも優しいという観点が大きく注目されています。アニマルフリーという考え方も少しずつ浸透しています。ヴィーガン、アニマルフリーにこだわった食品開発やワインの仕入れを行っている株式会社東京バルの取締役である筒井玲子さんにヴィーガンやアニマルフリーについての考え、商品開発にかける想いなどを伺いました。

コロナ禍で新しく立ち上げたECサイト

株式会社東京バルは茨城県つくば市内でイタリアンレストラン2店舗を運営。代表は筒井さんのご主人で、筒井さんはファウンダーとして新規ブランドの立ち上げに注力しています。コロナ禍で実店舗が一時休業となってしまう中で、2つのECサイト「EASY VEGAN」「My Best Cellar」を立ち上げました。昨年2021年11月にオープンした「EASY VEGAN」ではプラントベースフードを独自で開発・販売。(現在は自社の研究・製造工場を設立中。)今年2022年4月にオープンしたばかりの「My Best Cellar」では高品質なオーガニックワインのみを厳選して取り扱っています。

もともとお肉を減らす食生活を実践していたという筒井さん。

弊社シェフにヴィーガン仕様のメニューを作ってもらい、お客様や周りの友人にも食べてもらったところ、美味しいという声をたくさんいただいたんです。そこから本格的に食品開発の事業を始めました。」と筒井さんは話します。

アニマルフリーに興味を持ったきっかけ

アニマルフリーを強く意識して商品開発をされている筒井さんにアニマルフリーに興味を持ったきっかけを伺いました。以前チャリティイベントの運営に携わっていた時に、一般社団法人エシカル協会の代表理事である末吉里花さんと出会ったことがきっかけだそう。

「たまたま声をかけて頂いたセミナーがアニマルライツについてでした。その時に初めて日本の食育のレベルがかなり低いということを知りました。日本では多くの食用の動物たちがすごくストレスフルな環境で育てられているんですよね。例えば牛は子どもを産むと引き離されてしまって自分で育てることはできません。牛にも感情があるので、悲しいと泣くんです。消費者としても自らが購入し口にするお肉がどんなルーツで生産されているのが知ることがとても重要だと感じました。

動物性の素材を一切使用していないプラントベースへのこだわり

「EASY VEGAN」で取り扱っている食品は動物性のものを使用せずに開発をしています。ワインも動物性素材を使っていないと話す筒井さんにワインに動物性のものが入っているのかを聞いたところ、実はワインの製造過程で動物性素材を使うことがあるそう。

「卵白清澄(=コラージュ)といって、ワイン樽から卵白を落として汚れを絡め取って、汚れと一緒に下から抜くことがあります。そういった動物性のものを使わずに植物性のたんぱく質を代用するなどで製造しているワイナリーのワインを選んでいます。(筒井さん)

「My Best Cellar」ではビオワインであり、ヴィーガンであるワインのみをセレクト。ヴィーガンワインの認証を取得するのにお金がかかったりと様々なハードルがあるため、実際はヴィーガンワインでも認証がないものもたくさんあります。そういったワイナリーは製法についての誓約書などをお取引の上で発行していたりします。

海外展開も見据えた今後の展望

「EASY VEGAN」は今後、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパでも商品を販売する準備をしております。人気商品の「FLAKE」は酒粕を使用して作られた植物性チーズ。さらに新商品「植物性肉味噌」は海外からの引き合いが多いです。日本特有の素材を使った私たちのMade in Japanのヴィーガン食品に注目をいただきつつあります。

また、海外展開のほかにも障がい者支援施設と連携をして、自社レストランのシェフのレシピで障がい者の方が手作りしたクッキーを販売しています。すべての製造工程に施設の皆さんが携われるようにシンプルな工程で美味しくできるようにシェフが考案した砂糖不使用のオートミールベースのクッキーです。

「昨今、SDGsが注目されていますが、当社ではSDGsの<10:人や国の不平等をなくそう>という項目に注力していきたいと考えています。自分の娘がダウン症を持って生まれてきました。娘と同じような子どもたちが将来働きやすい環境を作りたいと思っています。先ほど紹介した障がい者支援施設の方が手作りしているクッキーも、“みんながシェフでみんながアーティスト”というコンセプトを掲げて、作っているみんなが味の提案もしてくれるようになりました。みんなで一緒に作り上げるメンバーとしてプロジェクトを大きくしていけると良いなと思っています。」(筒井さん)

今後にやりたいこととして筒井さんはこのように語っています。

「筑波大学と連携して食に関する研究を行っていますが、次の世代にいかに繋げられるかをずっと考えています。学校給食や授業でも当たり前にプラントベースの概念を深められるようにしたいですね。イギリスでは学校給食が週1回ヴィーガンだったりするんです。日本でも教育から食の知識や体験を増やせるといいなと思います。

現在、自社製造工場を設立中です。今後こちらが全事業の要になっていく予定なのですが、そこでは研究・製造他、廃棄野菜などのアップサイクルにも注力をしていく予定でプロジェクトを進めています。」


毎日口にする食べ物について、これまでの常識にとらわれている部分が多いのが現実です。概念を変えていくのは時間がかかりますが、少しずつ本当のヴィーガンが広がっていけばみんな健康で楽しく生きていけるようになるはず。食べているものが体に良いのか、見直してみるいい機会かもしれません。