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Industryアーティスト

“FanTech”でファンとアーティストの
新たな可能性を追求する 「CL(シーエル)」

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住所    :東京都渋谷区宇田川町40番1号 Abema Towers
TEL      :03-5459-0202(代表)
URL     :https://www.cyberagent.co.jp/
会社名   :株式会社CyberLDH(株式会社サイバーエージェント CL事業部)
住所    :東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号渋谷スクランブルスクエア23F
                (株式会社サイバーエージェント オフィス内)
TEL      :03-5459-6276
URL        :https://www.cl-live.com/
事業内容:メディア事業

株式会社サイバーエージェントとEXILEなどのアーティストが所属する株式会社LDH JAPANとの協働経営でデジタルコミュニケーションサービスを提供する「株式会社CyberLDH」。

オンラインでもリアルでもLDHのコンテンツがサイバーエージェントの持つ映像配信技術で楽しめる「CL(シーエル)」を展開しています。

「CL」でプロダクト開発をしているプロダクトオーナー鈴村唯さんとCTO高橋透仁さんに、ファンとアーティストを繋ぐサービスで意識していることや今後の展望を伺いました。

ファンとアーティストを繋ぐ“FanTech”とは?

現在展開している「CL」の前身となるLDHの動画配信に「LDH TV」というものがありました。

「LDH TV」はオンデマンド番組が中心の動画コンテンツでしたが、「CL」はオンデマンド番組に加えてライブキャスト配信も行っています。ライブキャスト配信はアーティストからの配信がリアルタイムで見ることができて、コメントでの会話も可能です。

一方的な配信ではなくコメントができることで画面越しながらより近くに好きなアーティストを感じることができます。一方、オンデマンド配信はYouTubeのように自分の見たいタイミングで見ることができるように配信しておく方法です。その他、LDHのアーティストは海外のファンも多いため、ライブキャスト配信の際にはリアルタイムで7ヶ国語の字幕が出る機能が追加されました。国内外問わずファンの方に楽しんでもらえるように心がけているそうです。

「CL」は現在、動画配信がメインではありますが、LDHファンに向けたサービスをオンラインもリアルも含めて拡張していきたいと考えています。「ファンとアーティストをテクノロジーの力でより近付けていく、Fan(アーティストのファン)のためのテクノロジー(Tech)ということで“FanTech(ファンテック)”と名付けて、機能を増やしていきたいです」と鈴村さんは話します。

アーティストをより身近に感じるための工夫

「CL」ではユーザーであるファンからの要望を反映することを意識しています。ライブキャスト配信ももともとはアーティスト1人でしか配信できなかったのが、ファンの方からLDH所属のアーティストによるコラボ配信が見たいという要望をいただき、最大4人まで同時に配信することができるようになりました。もちろん、アーティスト側から配信でこんな機能があればいいのにというコメントから機能が追加になったという例もあります。リアルタイム字幕機能はライブキャスト配信の中で劇団EXILEの町田啓太さんが海外の人ともコミュニケーションを取りたいので字幕を付けてくださいと話したことから実現しました。(鈴村さん)

「ファンに喜ばれるライブキャスト配信では、配信遅延を極力抑え、リアルタイムにコメントができる双方向性 がポイントになります」(高橋さん)

コロナ禍でオンラインライブが増えましたが、オンラインライブの後に、アフタートーク番組を配信したこともありました。実際のライブほどの臨場感を味わえなかったとしても、オンラインライブでボルテージが上がった直後に興奮冷めやらぬアーティストのアフタートークで距離をぐっと縮めることができるのも「CL」ならではの体験です。

また、LDH所属のさまざまなアーティストによるコラボ配信でグループの枠を超えて仲が良いメンバーを知ることができたりするのも「CL」の楽しみ方の一つ。LDHの推し以外のアーティストについて知って、ファンになるということもあります。

「CL」のライブキャスト配信では、アーティスト側が積極的に配信を行い、配信時の新機能もアーティスト側がしっかり把握して使いこなしているそうです。

例えば、アーティストの配信を視聴しているファンはランダムに「AREA」に振り分けられます。アーティストが振り分けられた各「AREA」にいるファンに対して呼びかけてコミュニケーションが生まれています。アーティスト自身も機能を活用してまさに“FanTechを”実践しているということですね。 動画配信やライブ配信のようにアーティスト側からの一方的な発信ではなく、その中にファンが入ってコミュニケーションが取れることでより身近にアーティストを感じることができます。画面越しとはいえ、直接コミュニケーションが取れればファンの満足度が上がることは確実です。

「CL」ではアーティスト側からの意見もファンからの意見も取り入れながらサービスを作り上げています。ここでは好きなアーティストと一緒にムーブメントをつくるという貴重な体験ができるということになります。

これからの新しいライブのあり方を提案

コロナ禍になってオンライン配信の重要性がより高まりました。それはLDHのアーティストにとっても同じ状況。新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、LDH全体で約300公演のライブやイベントが中止になっています。これはファンと直接コミュニケーションを取れる場がなくなってしまったということ。LDHのアーティストはライブを基盤にしてエンターテイメントを提供していたので、アーティストはもちろんファンの方々も喪失感に襲われたのではないでしょうか。

「CL」が始まったのは2020年8月。日本で新型コロナウイルスの流行が見られたのは2020年の3月あたりなので、まさにコロナ禍にスタートしたサービスです。開始当時からアーティスト側が精力的にライブキャスト配信をしてくれました。

「CL」は動画配信の枠を超えて“FanTech”を駆使したサービス展開を目指しています。よりアーティストとファンが気軽にコミュニケーションを取るために何ができるのかを追求しているのです。まだしばらく続きそうなコロナ禍において、動画配信によって自宅にいながらアーティストと繋がれたり、ライブを楽しめたりするというのは従来よりありました。「やはりファンはライブを一番の楽しみにしています。突発的にライブの一部の曲を     ライブキャスト配信することがありますが、ライブをリアルに体感できるとファンの方々に喜んでもらえました。そこで、3月からLIVE配信アカウントも開始しました。」と高橋さん。

ライブ会場で公演の様子を配信していたりするので、それを自宅で楽しむだけでなく、ライブ会場にいながら同時に配信を見るという新たな楽しみ方も出てきています。そもそもライブ会場が大きいので、実際に会場で見るとアーティストが遠いこともありますが、「『CL』では推しカメラを見ることができるので、肉眼でライブ全体を見ながら同時に推しメンバーのアップ動画を見ているというファンも多くいます。リアルと配信の両方で楽しんでもらえるのは嬉しいですね。ライブはファンの皆さんの熱量が一気に上がるので、その熱量に合わせて『CL』も盛り上げていきたいです」(鈴村さん)

「エンジニアチーム内では、ARでライブ会場を合成する、仮想ライブ会場を作るといったアイデアは日常的に話しています」(高橋さん)

ファンの声を実現し最新技術を使ってこれからも新しい体験が生まれることに注目される「CL」。これからリアルのライブが通常通り開催できるようになれば、ファンとアーティストをリアルでもオンラインでも繋げることができてサービスの幅がまたさらに広がっていくに違いありません。新しい機能は随時開発中とのことなので、新展開が楽しみです。